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岡 裕二著 目 次 ● 日本人は中国語の習得ができる ● 中国語の発音は難しいという嘘 ● 聞く力を養う為の勉強方法の誤り ● 優秀な老師と言う優秀の疑問 ● 定評ある教材というまやかし ● 予約型毎日レッスンの謎(スカイプ中国語教室の内情を知れ) ★ [25分レッスンの摩訶不思議] ★ [支払った受講料分のレッスンは担保されているのか] ★ [“さくら”が予約テーブルを操作していないか] ★ [有効期間は誰のためにある] ★ [受講者にはレッスンを休める余裕が必要] ★ [解約でレッスン料を返却しない不思議] ● 無料体験レッスンの謎 ● オンライン中国語比較サイトのいい加減さ 日本人は中国語の習得ができる
スカイプを利用した中国語学習教室を開いてしばらくになります。中国や台湾企業の市場開発顧問をしながらの中国語教室の運営です。その間に多くの受講者の方々とお付き合いをさせて頂きました。みなさんのそれぞれの目標に向かって学習意欲を持ち続け熱心に勉強される姿には心を打たれます。多くの受講者の方々には長期にわたる受講を賜り改めて衷心よりお礼申し上げます。 多くの受講者の方々に中国語学習の経歴をお聞きしたり、他のスカイプ中国語教室から移ってこられた理由を知ったり、さらには色々な中国語教室のホームページを見たりしてふと残念に思うことがあります。 正しく中国語会話学習を進めるために感じたことをお話申し上げます。 日本人はアメリカ人に比べて学習時間が半分場合によっては三分の一の時間で中国語会話が習得できます。それなのにどうして多くの中国語学習者が、できる能力を持ちながらビジネスレベルに到達する前に挫折をするのでしょうか?その挫折者のほぼ全員は聞く力がないことから挫折が始まっています。彼等の多くは中国語の文字を正確な発音で読むことができます。そして日本語に正しく訳すこともできるのです。彼等の悩みはただ一つ“聞くことができない”ことです。したがって話すことも上手にできないということなのです。中国語の新聞が読める、红楼梦を読み,魯迅を日本語で語ることができても彼らにはすらすらと話すことができないのです。 中国文学の勉強と中国語会話の勉強方法をごっちゃに考えて会話の学習を進めようとしていることに学習者の問題はありますし、それを修正しない教師の能力の無さにも問題があります。このことはまるでヘリコプターで東京駅から神田駅に行こうとしているようなものです。東京駅から神田駅までは山手線で行けばいいのです。それぞれに最適な道具とやり方があって、中国語会話の学習にも会話に適した学習方法があるのです。 大抵のアメリカ人は英語を話し、そしてラテン語やドイツ語・フランス語も話せる人が少なくありません。どうやら英語のできる人たちがラテン語やドイツ語・フランス語を学習することは、日本語や中国語を学習することに比べて負担が少ないようです。日本人はどうでしょうか。日本人が英語を学習するのは誰もが実感しているように負担がとても大きいのです。それでは日本人が中国語を学習するのは如何でしょうか。多くの日本人が感じているのは中国語は親しみやすい言葉と思うでしょう。私もそうでした。中国語の文字が漢字だからです。そして逆にこれが一部の日本人の中国語学習で挫折させる大きな落とし穴の一つになっているのです。 yahoo や googleで検索して色々な中国語教室のホームページを見てみましょう。たいてい書いていることは「中国語の発音は難しい」「中国語は聞けることが大切だ」「優秀な老師がいる」「定評のある教材」だ。ひどいのになると「30日で習得できる中国語」「寝ながら憶えられる」などの言葉が躍っています。これらのハウツー本を15000円前後で売っていますが、その内容は私がここに書いている程度以下としか思えません。言葉は脳で憶えます。ハウツー本で覚えられる訳がありません。 中国語の発音は難しいという嘘
みなさんと一緒に考えてみましょう。中国語の発音は難しいと言っていますが本当でしょうか?英語の発音は難しくないのでしょうか?ロシア語の発音は簡単でしょうか?フランス語はすぐに発音できますか?スペイン語は如何でしょうか? いえることは英語もロシア語もフランス語もスペイン語も発音は同じ様に難しいのです。日本語は5個の母音と1個の子音の発音を除けば子音1個と母音1個の合成音です。日本人が外国語を話す時にブロークンになる所以です。しかし、子音と母音を発することのできる日本人はいかなる言語に対してもその音を発することができるのです。外国語の会話を習得するためには、発音の発声方法ばかりの練習をするのではなく学習方法を最初にしっかりと指導を受けていなくてはなりません。学習の方法さえわかれば時間の差はあるものの誰でも習得は可能なのです。このように考えると中国語の発音は難しいと言うのは嘘であることがわかります。中国語の発音が難しいと思えば学習者の中国語の上達は難しくなります。語学の学習とはそういうものです。ですから中国語の発音は難しいと言い続けている中国語教室の受講者は、中国語の習得が難しいことになります。 それでは中国語の発音は難しくないのでしょうか? 中国語には日本語にない発音はそんなに多くないのです。この日本語にない発音を発することができるようになるのに2週間もあれば大抵大丈夫です。日本語にない発音は英語にもフランス語にもスペイン語にもあって、どんな言葉でも学習の通り道は一緒なのです。つまるところ中国語の発音は特に難しいとは言えないのです。ことさら「中国語の発音は難しい」と言って煽るのは、これから中国語を勉強しようとする学習者にとって良くないことです。どうやら発音を完璧に教えきることのできない中国語教室や教師の自虐思想から出たことなのかもしれません。 いったい誰がいつごろから「中国語の発音は難しい」と言い始めたのでしょうかね。 聞く力を養う為の勉強方法の誤り
次に「中国語は聞けることが大切」という仰せですが、まったくその通りだと思います。聞くことができなければ話すことができません。中国語が正確に読めて意味が理解できるけれど話せない、これは言いにくい表現なので中国語で申し上げますと、哑巴なのです。日本人の外国語学習で結果的に多くの人が哑巴になるのは指導方法に誤りがあるからです。決して日本人の能力が劣っている訳でも日本語のせいでもありません。ほとんどの場合老師の責任が大きいと思われます。老師は教科書を使う方がレッスンを進めやすいのです。みなさんは教科書を使わない中国語のレッスンを受けたことがありますか。 話がちょっとそれますが、小中学校で挫折しかかっている総合的学習はその成果が期待されていたのに教師の力量不足で逆に学力を落とす原因の一つになりました。英語圏の小学校では教科書を使っていません。教師の作ったプリントで授業を進めて行きながら、図書館の本を子供のレベルに合わせて読ませます。たとえば今学期(1年4学期制)「水」について学ぶことが決まれば、雨の降るしくみを学習したり(気象)、源流から大河に至るまで(地学)、水道から出る水は(社会)、水の量り方(算数)、水の大切さと感謝(環境)などをかなり難易度の高い専門の単語を混じらせながらプリントには記述してある訳です。したがって英語学習もきっちりと行われているのです。さらに社会学習には浄水場に行って具体的に見聞を広め作文でまとめます。教師の負担は相当なものですが仕組みとして出来上がっています。まさに総合的学習と個別能力授業の実践です。教科書を使わない授業が多くの教師の負担を大きくさせ、その分どれほどの子供たちの能力を引き上げたことでしょうか。その反対に日本では教師が自分たちの増える負担を拒否し聖職を捨てた組合が反対することなどがあったのです。だから総合的学習は破綻に向かっているのです。今や国の総合知力は落ち国民の思考力の劣化から核心たる物事が捉えられず「わたしわかんな~ぃ」と幼稚さを露呈しつつ、マスコミはこの幼稚ささえも個性とぶちまけています。これは個性ではなくてただバカを晒しているだけなのです。日本は今、思考劣化のスパイラルで国力は激下の一途です。 中国語の学習で教科書をあまり使わない話しに戻します。中国語の学習で老師が教科書を使わないとどのようなことが起きるのでしょうか? 一番大きな問題は受講者の不安です。受講者は「先生の話している中国語がわからないから教科書が見れないと困る」と言うのです。まさにここが問題の核心です。この受講者の“甘えた要求”をどれほどの中国語老師が問題の核心を理解して受講者にわかるように説明しているでしょうか? そして、いかなる方法で教科書を使わないレッスンを進められるのでしょうか? 教科書をずっと使用続けると老師はレッスンが大変楽なのです。教科書以外のことに頭を使わなく良いし、何度も発声しなくても受講者は教科書の中国語の漢字を見てわかった振りをしてくれるからです。悪いことに老師が楽だと受講者の中国語能力は向上しないのです。 どうして日本人は中国語の“教科書”を使ってはいけないのでしょうか? 中国語の教科書には当然ながら中国語の漢字が印刷されています。中国語の漢字のほとんどの意味は、初級の日本人学習者でも見た瞬間にだいたい理解します。音読すればなんとなく読めた気にもなります。この漢字を理解するところが日本人の中国語学習における挫折の原因となる大問題を孕んでいるところなのです。アメリカ人は中国語の文字をみてもチンプンカンプンですから、学習はもっぱら中国語の音の記憶から入ります。日本人の学習者とまったく違います。 この地球上で漢字を理解するのは中国人と日本人だけです。ですから日本人が中国語を話せるようになることは、アメリカ人がラテン語やドイツ語を短時間に習得できるのと同じように短時間に習得できるはずなのです。それができていないのは学習方法を誤っているからです。聞く力をつける最良の方法を教えず、そして短時間に習得させる努力を老師がしていないからです。 ほとんどの中国語教室が「中国語は聞けることが大切」と言っておきながら、聞く力をつける学習方法を受講者に指導していないのは何故でしょう? 答えは簡単です。ほとんどの中国語教室の運営者と老師を含めて彼らは聞く力を養う指導方法を知らないからです。したがって「聞くことが大事だ」と念仏を唱えるばかりで、どこかの教室のまね事か横並びのレッスンしかしていません。 そんな教室のホームページを見てみますと、お客様のご意見として「○○老師のレッスンはよく理解できました」などを掲載しています。中国語を理解するとはどういうことでしょうか? きっと、ほとんど中国語の意味の日本語を中国人老師から聞かされたにちがいありません。入門初級レベルでは日本語で理解することはまったく不要で、音を覚えることに専念すれば良いのです。いずれ、漢字を知っている日本人ならいつでも正しい日本語へ翻訳はできるようになります。聞く力をつける指導を口ばかりの念仏を唱えるだけで、まったく実践していないことがこのお客様のご意見からも窺い知れます。 中国語教室は中国語の漢字を見ながら音を聞いても、聞く力を向上させることに効果がないことをしっかりと受講者に理由とともに話して指導していなければいけません。 優秀な老師と言う優秀の疑問
当方には「優秀な老師がいる」、といっている中国語教室が実に多いのに驚かされます。日本人は謙譲の美徳を備え付けている民族です。自らを美しいと言ったり優秀だと言ったりするのは恥ずかしいとされています。本当に優秀な老師がいれば別の手間のかかる表現方法を用いなければなりません。私は中国や台湾の企業顧問をしている関係上、彼等が制作中の日本語ホームページのチェックをすることがあります。彼らは恥ずかしげもなく自らの商品を直接的に根拠なく褒め称えます。例えば、「当社はお客様を大事にし、契約を守り、納期を遵守し、高品質を保証して、お客様のニーズに最大限の満足を差し上げています」のように、地球上で唯一最強の企業で完璧に管理された工場であると謳い上げるのです。見ている顧客の方が恥ずかしくなり背中がむずがゆくなります。納期が厳守できる根拠を出せ、と言うと根拠は出てこないのです。高品質を保証するために何をしているか工場内でしかるべき作業部署の写真を撮ってもって来い、というと品質検査の為にダンボールから完成品を取り出す写真を持ってきます。要するに口からでまかせで美辞麗句を並べていただけなのです。これでは日本の顧客はすぐに嘘を見抜きオッファーの連絡さえして来ません。新規顧客を獲得するのは至難の業です。 定評ある教材というまやかし
「定評のある教材」を使用していると言っている中国語教室があります。もちろん、中国語の教材として一番多く売れているテキスト本が定評のある教材だと言えなくもありません。中国語会話の学習における教材はいったいどんなものが日本人に適しているのでしょうか?結論を申し上げますと、正確な文章にピンインのあるもので、さらには中国語の文字を消せるものです。この結論から判断しますと、まあ大体どこの出版社のものでも良いということになります。中国語の文字を消すのは自分でコピーをとるなどでちょっとした工夫が必要でしょう。 何故中国語の文字を消す必要があるのでしょうか?「聞く力を養う勉強方法の誤り」の章ですでにお話しましたように、日本人の中国語の学習に教科書は不要であると申し上げました。日本人は漢字を知っているからです。中国語の文字(漢字)を見ながら中国語の学習を進めていくとどのようなことが起きるでしょうか? 日本人の脳は中国語の文字を言葉、すなわち言語情報と判断します。 そして中国語の音も言語情報と判断します。 アメリカ人の脳は漢字が読めるようになる段階まで中国語の文字を抽象情報と判断し 中国語の音は言語情報と判断します。 日本人とアメリカ人の中国語に対する脳の反応は違うのです。したがって日本人とアメリカ人の中国語の学習方法はまったく異なったものになるのです。 さて、話を日本人の脳が中国語に反応する時に戻します。中国語の文字と音の言語情報が同時に脳に入って来た時、私たちの脳はどのような働きをするのでしょうか? 脳は同じ言語情報ならわかりやすい方だけを脳の「意識」にもって行きます。脳の「意識」からさらに「短期記憶」に入っていきます。同じ言語情報である中国語の漢字と音が同時に日本人の脳に入ってきた時に、わかりやすのはどちらでしょうか。もちろん誰でも漢字の方がわかりやすい言語情報だと判断するでしょう。結果的に中国語の文字(漢字)はどんどん意識を通じて短期記憶に入って行きますが、わかりやすいと判断されなかった中国語の音はいったいどうなるのでしょうか? 答えは無常にも廃棄されるのです。廃棄された中国語の音はもちろん記憶されません。ほぼ全部の中国人老師たちは、日本人の中国語学習における地球上唯一の特殊性を知ろうともしていないし、まして考えたこともありません。老師が楽であることや今までそうしたからなどの理由で、日本人が中国語を話せるようになる指導方法に確たる自信を持たぬまま「定評のある教材」に頼ったレッスンを進めます。特筆すべき恐ろしいことは、ほぼ全部の中国人老師は日本人に中国語を教えなくてはならないのに、中国語を聞くことのできる中国人の子供に中国語を教えるスタイルをとります。したがって勢い文字を教えることに固執し間違いなく教科書に頼ります。さらに最悪なのが、中国人老師たちは日本人がすぐに中国語の文字を理解するので自らの指導方法は正しいと誤解し満足することです。しかし日本人受講者の中国語能力はほとんど向上していません。日本人が中国語の文字をすぐに理解するのは何も中国人老師の腕が良いのではなく、日本の六三三制の教育制度のお陰であり、その場で漢字を教えてくださった日本人教師の賜物なのです。 老師が楽なら受講者の中国語の成長はまずないのです。このような誤った指導方法が多くの中国語の音を聞き取ることができないまま、文字しか理解できない中国語学習者を生み哑巴にさせる原因になっています。ろくに正しいレッスン方法の指導も受けないままの下手な日本語を喋り続ける中国人老師から、文字に頼った指導で学んだ中国語学習者は「漢字依存症」或いは「漢字中毒症」と言われる日本人に独特な症状が現れてきます。そして半数以上の人は自虐的に自慢するのです。「中国語はうまく読めるけれど話せない」。そんな人たちの一部は今まで教わった老師の指導法の間違いと自らの学習方法の誤りに気づき、正しい指導のできる本当の中国語指導者を求めて行くのです。 「定評のある教材」で俗に言われる中級最後まで完了すると、この「漢字依存症」を取り除くことがやや難しくなります。その理由は「漢字依存症」にかかった方は「漢字が見たい見たい」の禁断症状が現れるのです。中国語がかなりのレベルまで読める人ほど禁断症状はひどくなります。禁断症状のひどい方は、自分は「中国語が読めるのだからもういいや」と聞く力をつけることをあきらめ、結局「漢字依存症」を取り除く勉強を中断します。そして中国語の聞く力が定着しないまま中国語の文学書を読み続けます。できることなら中国語会話学習の早い段階から正しい学習方法で勉強して頂きたいものです。 また中国語を話そうとする時、最初に頭の中に日本語を思い浮かべて中国語に翻訳してから中国語の音を発したり、あるいは中国語の音を聞いた時に、頭の中で漢字が湧いてきてから意味を理解しようとするなど「インタプリタ症候群」の方々も低度の「漢字依存症」にかかっていると思った方が良いでしょう。しかしこの低度の「漢字依存症」は中国語の正しい学習方法を続けることで2ヶ月前後経過すれば間違いなく回復できます。 予約型毎日レッスンの謎
(スカイプ中国語教室の内情を知れ) 中国語が話せるようになるための2大要素があります。 一つは、リズム・抑揚・発音の修正です。これはレッスンで老師に指導をしてもらいます。時々「CDやNHK中国語講座だけで勉強していました」という方の話をカウンセリングで聞くことがあります。人によりそれぞれ違うのですが独特の癖のある発音が身についてしまっているようです。人は今耳から入ってきた音を完全に再生して口から発することができない証です。脳が長期記憶にある似た音を優先して発声しようとして、今耳から入ってきた音に混ぜてしまうからです。私たち日本人の長期記憶にある音は、日本語の特徴である5個の母音と「ん」を除いた“子音+母音”を組み合わせた母音の強い音なのです。従って日本人の英語の発音は母音をひどく強調したものでブロークンになっているのです。日本人の中国語の発音では四声がややでたらめになる傾向があります。どちらかというと平板基調の抑揚を持つ日本人が発する中国語は二声にメリハリがなく –ng -n の区別も不明瞭になりがちです。 もう一つの要素は音を確かに記憶させることです(音を長期記憶に追い込む)。短期記憶にある音を長期記憶に記憶させる方法は一つしかありません。それは「聞いて」→「話す」を繰り返すだけです。口が黙っていてはいつまで経っても長期記憶にはなりません。学習方法としてはレッスン終了後に録音(老師の次のレッスンとの間は30分あるので十分録音時間があります)してもらった老師の音で「聞いて」→「話す」を繰り返せば良いのです。レッスンでは多くの新しい言葉が飛び交うため特定の音を長期記憶に記憶するために適しているとは言えません。中には「自習がいやだから毎日レッスンを受けたい」とおっしゃる受講者の方もいらっしゃいます。このような受講者の為に中級段階までは復習に重きが置かれレッスン時間にして20~30分間は老師について音の記憶をして頂きます。自習に代えて音の長期記憶を進めるのです。毎日のレッスン受講を売りものにしている教室が多くあります。受講者にとってみればこの毎日が実に大変なのです。最初は気が張っているので日常生活の中でレッスンを優先しますが、やがてレッスンばかりを優先する訳にもいかなくなります。お友達との付き合いもあり、仕事の都合でレッスン時間に間に合わなくなってきたりします。そして明日休み、来週も2回休むという風になってくるのです。これは人が社会の一員として生きていくためには必然なのです。 それではどうすればいいのでしょうか。それは簡単なことです。受講者に用事ができればレッスンを休ませてあげれば良いのです。中国語習得の基本は継続学習です。継続学習とはレッスンのことだけを考えるのではなく、自習も含めた全体の学習要素を考えることが重要なのです。自習であれば遅く帰宅しても自分の都合の良い時にやる気さえあればできるのです。継続して学習をする為には(レッスン料を損するなど)無理やりの強制観念があっては続かないのです。私どもでは有効期間を113日間(16週+1日)差し上げています。ご都合でお休みになってもレッスン料が無駄にならないので受講者にとって強制観念が薄れます。これが学習の基本である継続性を植えつけるのです。 [25分レッスンの摩訶不思議] 実際の例を見てみましょう。 下の表は一回いくら(チケット制)のレッスン料金の比較表です。A教室もB教室も自ら“業界最安クラス”と言っています。最安と言っていないところがミソです。 ① レッスン料はA教室もB教室も60分換算では高い。 1レッスン25分にして一見安いレッスン料に見せていますが、60分に換算すると私どもより高くなっています。 私ども(DX Chinese)では、1000円/(60分+α)(25分に換算で417円)でレッスンを提供させて頂い ています。 ② 有効期間はA教室もB教室もわずか1ケ月間しかありません。 私どもはお支払日に関係なくレッスン開始日から113日間(16週+1日)に設定させて頂いています。 ③ αとは60分を上回る余分の時間です。 私どもでは60分と言っていますが実質70~75分程度のレッスン時間を確保しています。すべての受講者で少な くとも5~7分早めにレッスンを開始して、レッスン終了時間が来ても区切りのよい所まで進めたり質問に答えたり 録音をしたりと、毎レッスン終了時刻を越えて納得と理解を得て終了しています。 25分予約型ではホームページ の予約テーブルを見ての通り、予備時間もなくきっちりと計った時間を割り振っています。 ④ 各レッスンの間隔はA教室もB教室もわずか5分しかありません。 終了時間が来て「次のレッスンがあるので再見」では、レッスンのまとめもできず学習での成長を阻害する要因にな ります。老師がスカイプで集中して指導できるのは、休憩を取りながら1日5時間が限度です。中学校の教師も同じ ようなものです。5時間以上のレッスンは老師も集中が途切れ受講者の発音の修正に注意ができなくなくなります。 また、レッスン間隔がわずか5分では、老師に十分な休憩を取らせられないで注意力の回復さえも出来ないほかに、 いま終わった受講者の指導記録をつけていないばかりか次の受講者の為にレッスンの準備さえもできません。そして 注意力が落ちたまま老師は受講者に本を読ませ、系統だった指導どころか中国語を“ただしゃべる”だけで、お茶を 濁します。受講者が中国語を習得するための学習要点を考えたり問題点を把握するどころか、適当にレッスンをあし らっていることが想像できます。少なくとも各レッスン間隔は30分以上とって、老師には学習の整理と十分に 考える時間が必要なのです。 ⑤ 1度に予約が出来る回数を制限しているのが25分毎日レッスンの特徴です。 しかも1度に予約できるのは1回とか4回とわずかです。これだと同じ老師に継続して責任のあるレッスンをお願い することが非常に困難です。 ⑥ 予約ができないことが頻繁に生じます。 同じ老師の予約は他の受講者との取り合いになり予約できないことがしばしばです。これはエステの予約で希望する 時間にいつも先約があってとれなく、「朝早い時間や夜遅い時間なら予約が取れる」と嘘ぶかれ、そうこうする内に 有効期限が迫り結果的に支払ったエステ料が損になったことに重なります。 ⑦ 受講料を支払ってもレッスンはできないシステム になっているのが25分予約型毎日レッスンの特徴です。支払ったのはレッスンを予約できる権利料であって教室側 は支払いに見合ったレッスンを準備はしていません。したがって上記 ⑤ や ⑥ の状況に直面し、さらに次に述べ る有効期間の短さと相まってレッスンが出来ない状況が現れます。一対一のレッスンでは、老師と受講者のレッスン 総時間数は一致しなければなりません。次に比較をしてみましょう。 私ども 全部の老師のレッスン総時間数 = 総受講者の支払ったレッスン料の総時間数 25分予約レッスン 全部の老師のレッスン総時間数 < 総受講者の支払ったレッスン料の総時間数 これは何を意味しているのでしょうか? 25分予約型毎日レッスンの仕組みは教室側が受け取ったレッスン料分の レッスンを受講者に前もって準備している訳ではなく、レッスンが出来るか出来ないかは受講者の予約にその責 を負わせています。この差の未受講レッスン料は教室側の不労所得となります。 教室側が準備している有能な老師の数が少なければ間違いなく予約は取り合いとなりレッスンが出来ない状況が生 じます。予約の早い者勝ちだけにレッスンができて忙しくて予約が思うようにできない受講者はいつも予約がいっぱ いでレッスンができないことになります。良い老師がいると宣伝しながら実際は宣伝用の指導力のある老師を看板と して若干名しかおかず、しかもその老師の予約はいつもいっぱいです。教室側が良いと言っている給与の高い老師を 故意に予約ができないように“架空予約”をしていることも想像できます。実際に彼らのホームページ予約テーブル を見てみてください。極端に老師間で予約に差があります。何も知らない善良な受講者に給与単価の低いミーハーで 指導力の無い老師を後面に配置し、表向きレッスンができる状態を見せかけているのです。色気のある老師の写真は 載せるが、その老師の予約テーブルにレッスンを提供しないで受講者に予約させないことも平気で行っています。 2012年12月14日にペニーオークションを運用していたワールドオークションの運営者が、ネット競売詐欺 で摘発されたニュースをみました。ペニーオークションというのは、インターネット上の商品競売サイトの一種で、 出品者は手数料が無料だけれども、入札者は入札するごとに1回50円程度の手数料を支払うというものです。落札 した時だけに支払うのではないことに注意をしなければなりません。運営者が“さくら”となって“出品”と“入札” に一切介入しなければ(あたりまえのこと)問題は発生しませんが、“さくら”の運営者が入札者になりすまし入札 金額を吊り上げます。そしてその都度入札者に何度も入札を煽り、高額な入札額にして善良な入札者に落札をあきら めさせます。最後は“さくら”が“落札”して、善良な入札者のみが手数料を運営者に支払うという、結果的に悪質 な、“さくら”運営者が手数料を騙し取る仕組みになっています。彼らは最初から商品を販売する気はないのです。 2012年12月14日現在これを取り締まる法律は日本にありません。消費者問題に取り組む紀藤正樹弁護士の話 によりますと「安さを売り物にするネット競売には参加しないこと」を強調されています。この問題の核心は「運営 者が公正であるべき入札に“さくら”として介入し、運営者の利益になるよう操作して参加者に損害を与えている」 ことです。 これは一部のスカイプ中国語教室が “さくら”の受講者に成りすまして予約テーブルを操作し、優秀な老師だと ホームページで謳いあげている賃金単価の高い老師の予約を故意に一杯にして、その老師のレッスンを希望する善良 な受講者に予約させないようにすることや、賃金単価の安い指導力のない老師に誘導していることと非常に酷似して います。 さらに昔からあるこのような詐欺の常套手段ですが、芸能人や政治家を広告塔にして消費者を誘い被害を拡大させ ます。今回のワールドオークションは“ほしのあき”や“ピース綾部”ら芸能人が自らのブログに書き込んで広告塔 になり詐欺に加担していたとのことです。スカイプ中国語教室にも芸能人や自治体の名を語ったりした宣伝をしてい るところもありますが、所詮中身のない「虎の威を借る狐」で受講者は十分注意をしなければなりません。 受講者と老師の一対一の個人レッスンですから、レッスン料を支払った時点で支払いに見合った“レッスン回数” と体験レッスンで受講者が納得した“担当老師”は、確実に受講者に担保されていなければなりません。教室側は、 一対一のレッスンを提供すると謳っている訳ですから、その責任を負わなければなりません。しかし、この予約型の 仕組みでは、最初からレッスン予約の取れない多くの未受講を見越していてそれを儲けにするつもりです。したがっ て、間違いなく未受講のレッスン料の返却に応じてくれません。レッスン料を極端に安くできる理由はここにあり、 多くの良識ある受講者は、すばしっこく予約のできる人のレッスン料を肩代わりしてあげているとも言えるわけです。 毎回予約型システムの特徴をまとめますと、 大げさな宣伝 北京大学のなになに、なになにで有名、という風に他に威をかりて客を釣ります。 予約させません すべてのレッスン料を払っているにかかわらず一度の予約可能を1~4回レッスンに制限。 早めの手仕舞い レッスンをできるだけさせません。有効期間を極端に短くします。 儲けの源泉 未受講レッスン料は返却しません。 これを見るにつけ「また出てきたか」とため息が出てきます。同じ問題は過去エステ業界で起こり、駅前語学教室で も起こし、今またスカイプ語学教室で起きつつあるのです。仕組みがどうであれ、受講者はレッスン料を支払う前に 支払いを済ましたすべてのレッスンを準備してもらうように要求すべきです。教室側は、「受け取ったレッスン料に 見合う100%のレッスンを提供しなければならない義務がある」、との判例も出ています。 中国語学習サイトは ギャンブルでもくじ引きでもないのです。業者は歴史に学んで儲けようとしますが、なぜ受講者は歴史に学ばないの でしょうか? 私たちは健全なスカイプ中国語教室業界全体の発展とそこで学ぶ受講者の中国語の習得を願っています。過去、日本の社会で問題となった「語学学校の受講料不返却事件」や「エステで予約できない事件」に学び、決してこのようなことがあってはならないと思っています。 私どものでは受講料を頂戴した時点で、受講者のご希望をお聞きした上ですべてのレッスン日時を確定させて頂いています。受講者の方の都合が悪くなれば、すでに確定している日時でも他の日時に変更させて頂いています。もちろん確定された日時を変更されると私どものその日時に無駄を生じますが止むを得ないと心得ています。また未受講部分は全額返金させて頂いています。教育事業とはこういうものなのです。 [有効期間は誰のためにある] もう一つ重要なことは、A教室もB教室も有効期間を支払日から1ケ月にしていることです。 お早めにお支払い頂くお客様を不利に扱うというサービスの常識を飛び越えています。これは教室側がお金を貰うことに主眼を置いており、受講者へのもっとも大事なサービスである、 安心してレッスンを受講してもらい中国語の習得をして頂くことを従とする考えが透けて見えます。私どもはレッスンを開始される日を有効期間の起算日として113日間(12回お申し込み)を設定しており、お支払いを頂いた日とは切り離しています。 中国語の習得には落ち着いた学習環境が必要であり、有効期間が短くまたレッスン開始日を急がされるなどの時間的な制約を受講者に強いることがあってはならないのです。有効期間は受講者が計画的に学習を進めるためにあるものであって、教室側がレッスン料を没収するためにあるのではないのです。したがって、私どもでは長い有効期間を設定させて頂き、さらには受講者が病気や出産、海外旅行で長期にお休みになる場合は有効期間を延長するなどの配慮をさせて頂いています。 [受講者にはレッスンを休める余裕が必要] 過去私どもの統計を見ますとレッスン予約と実際に受講されたレッスン受講率をみますと、毎日レッスンを受講されています方のレッスン受講率は65%前後です。週1~3回受講の方々の場合はやや高く約75%前後になっています。 問題は、毎日のレッスンのこの休んだ35%のレッスン料はどうなっているのでしょうか。A教室やB教室の場合は有効期間が1ケ月しかない為に1日も代講を受けることができませんので、受講者の貴重なレッスン料は損になるのです。 それではこの損がどのくらいの金額になるのでしょうか。A教室とB教室の月ぎめの毎日レッスン料の比較をしてみましょう。 A教室もB教室も1ケ月間の有効期間中に毎日レッスンを受けられるようになっていますが、人はどうしても休まなくてはならない日があります。実際に受講できる割合は約65%と統計から出ています。従って、毎日レッスンが受講できると謳っていても実際に受講したレッスン日数は実質1ケ月平均19日間と予測されます。ちょっと試算してみましょう。 私どもでは有効期間が113日ありますので、休まれる全てを繰越順送りかご希望の日時に代講を準備させて頂いています。受講者の方々は一切の損がありません。 有効期限が1ケ月で休んだレッスン料は無駄になると考えれば、実質のレッスン料は A教室 516円/25分となります。 (60分換算で1238円/60分) 休んだ損失額 9800-(316X19)=3,796 B教室 342円/25分となります。 ( 60分換算で821円/60分) 休んだ損失額 6500-(217X19)=2,377 また、先に述べていますように毎日レッスンでは「聞いて」→「話す」の復習で音を覚えることが重要な学習要件となりますので、復習に20~30分、新しい内容の学習に30~40分必要とするならば、明らかに25分では学習時間の不足となります。 この本質的な在り処は受講者の為にスカイプ教室が如何にあるかの考え方の違いにあると思います。すでに薄々お分かりだと思いますが、月ぎめ毎日レッスンでは受講者がレッスンを休んで教室側がレッスン料を没収できることにより経営が成り立つような仕組みになっているのかも知れません。私どもでは受講者が予約されたレッスンは100%消化して頂き習得の為に継続学習と自習時間が十分にとれる細かな配慮をしています。 有効期間113日対31日の差は単に長いとか短いとかの議論ではなく、教育を提供させて頂くビジネス思想の違いを如実に表しています。有効期間切れで利益を得ようなどとは、教室側が絶対に考えてもやってもならないことなのです。 [解約でレッスン料を返却しない不思議] スカイプで、たとえ中国にある語学教室がレッスンを提供していても、日本で受講者を募る限り日本の法律の下で営業が許され「特定継続的役務提供契約」が適用されます。受講者からレッスン料の返却要求があれば、理由の如何に関わらず残金は全部返却しなければなりません。レッスン料を頂戴する前に「返却しません」と約束していても「特定継続的役務提供契約」の法律が優先され、「返却しません」の約束は無効となります。私どもでは細則に未受講レッスン料を返却することを明確に謳っています。 教室経営者の中に、スカイプ中国語教室は「特定継続的役務提供契約」が適用されないと根拠も示さず嘯くところもありますがこれは大きな間違いです。返却する気がないので勝手に自分で理由をつけて「法律は適用されない」と受講者の方々に言っているだけです。どこの世界に法律適用除外のビジネスがありますでしょうか。語学教室はエステと同様に「特定継続的役務提供契約」が適用されます。従ってお客様の未受講レッスン料は全額返却されなければならないのです。 以前、各地の駅前の一等地に教室を並べて受講者を募りある日忽然と門を閉じた学校がありました。彼らの手口は昔から決まった手法を駆使します。目に余る広告で受講者を集め、長期受講の要求で大金を手にし「返却しません」の契約書にサインを求めます。語学教室の経営的関知から述べるなら、短期の受講料を頂戴し繰り返しのお申し込みを頂戴して長期の受講をして頂ける状態を保つことが、教師の緊張感も持続し指導への努力も惜しまないのでもっとも健全なのです。長期受講料を頂く理由は無いのです。あるとすれば受講者が減って家賃の支払いに追われたり、教師への賃金支払いなどの資金ショートが生じている時です。スカイプ中国語教室であっても基本的な状況は一緒ですから注意しなければなりません。(私どもは2回から) 広告が多く3ケ月以上の何十回もの多くの受講料を求めたり、そのくせ有効期間が短く、極端な値引きで受講者を勧誘し、堂々と「受講料は返却しません」と言っているところは、ほぼ間違いなく何らかの経営的問題を抱えているか、気づいていないか、最初から“その”つもりのどちらかです。 無料体験レッスンの謎
中国語の習得は短期間(2週間とか30日)でできるものではありませんが、また英語のように数年も必要ありません。私たちは1年でビジネスレベル前まで、2年間でレッスンは卒業できるとしています。 中国語を教えたり教える振りをしている中国語教室は多くありますが、学習や自習の仕方を教える教室は多くありません。中国語を含めてどんな語学でも同じなのですが、レッスンを受けることより重要なのは自習なのです。自習のやり方で中国語を習得するまでの時間が決まります。どのように自習を進めるかはお一人お一人ちがっていますので、お話をお伺いした後直接お話を申し上げます。どうかお気軽にご相談くださいませ。脳の働きに素直に従った自習の方法をお勧めします。 最後に中国語教室の経営的観点から申し上げます。たとえ中国語だけを教える教室であっても教育事業であることには変わりがありません。教育事業は決して目先の利益で受講者と接してはならないのです。物事の本質と核心に向かい曲がった気持ちを持たないで真っ直ぐに進まなければなりません。 私どもでは受講を希望されるお客様に無料体験レッスンをお勧めしています。無料体験レッスンの主な目的は受講者の不安を取り除き私ども中国語教室の実態を知って頂くことにあります。「スカイプで間違いなくレッスンができるのだろうか?」「ちゃんと中国人老師について行って中国語が学べるのだろうか?」「紹介してもらった老師は私に合ったレベルの中国語を教えてくれるのだろうか?」「日本語を使わなくても意思の疎通はできるのだろうか?」など受講希望者の方々は多くの不安と疑問を抱えています。 私どもではまずカウンセリングで十分にお話をお伺いしてから受講希望者の中国語レベルと現在の問題をクリアーにさせて頂きます。そしてそれぞれの受講希望者にあった学習方法を具体的にお話申し上げます。それから最適な老師を紹介申し上げ体験レッスンを受講して頂きます。このようにそれぞれの受講希望者にある個別の問題を解決させて頂いた上でレッスンに臨んで頂いています。レッスンのお申し込みはその後ということになります。文字通りの無料の体験レッスンなのです。 ところが一部のスカイプ中国語教室ではレッスン料を支払った後に体験レッスンが無料でできると言っています。これは受講希望者が抱えている問題を申し込み前にクリアーにするための体験レッスンではなく、申し込み後におまけの無料レッスンがついているだけの話なのです。体験レッスンというのは嘘なのです。なぜなら体験レッスン前に支払った受講料は戻ってこないからです。どちらかというと若い女性老師を揃えた色気を売りものにした、いくつかの教室に見られる本末転倒の運営だと思われます。もちろん体験レッスンからおまけレッスンに変えた理由がわからない訳でもありません。「どんな女か試しやろう」「うまく話にのれば誘ってやろう」など、本来の中国語学習とは180度も違った方向からやってくる人たちを相手にする訳で、彼らの一部にはそもそもお金を払ってまで中国語を学ぼうとする意欲を持って体験レッスンに臨んでいる訳ではありません。そのような受講者が集まってくるようになってきているのも、その中国語教室にそのようなことを連想させる売りがあるからです。教育事業であるに関わらず受講者を集める為には教育の本質的な道を外れてもかまわないという邪心があり、中国語を教えることに衣を借りて老師に名を変えた中国人女性を紹介するところだと誤解されるようになっても致し方ありません。そのような中国語教室では、真の中国語学習希望者と若い中国人女性とどうにかなりたいとの興味本位の通りすがりとを区別する必要から無料体験レッスンを止めざるを得なかったのかもしれません。そしてレッスン料支払い後のおまけレッスンのシステムに変えて行ったのでしょう。 私たちはこれを他山の石として常に戒めていなくてはなりません。受講者欲しさの目先の利益にとらわれて本来の教育事業として進むべき道を誤ってはならないのです。 中国語は日本人にとって難しくない親しみのある外国語です。中国語学習とは関係のない言葉で躍らされたり、楽のできそうな言葉に引かれたりすることのないようくれぐれもご注意ください。 オンライン中国語比較サイトのいい加減さ
中国語スカイプやオンライン中国語教室の比較やランキングのホームページが最近増えてきた。一体誰が運営しているのだろうか? Google で検索してみると次のようなサイトがある。 オンライン中国語スクール比較サイト http://01chinese.com/skype/skype.html オンライン中国語比較ガイド http://china.e-items.net/ 中国語skypeレッスン比較 http://plaza.rakuten.co.jp/chinaliuxue/20000 iphoneでskypeオンライン中国語会話 http://blog.livedoor.jp/tomochan194/archives/1434371.html オンライン中国語比較ナビ オンライン中国語スクールをランキング比較 http://オンライン中国語.net/ 中国語講座の王道 http://1chinamap.com/skype お勧めのスカイプ 中国語教室比較サイト http://skype.is-mine.net/ これら比較サイトはどれも似通っておりその特徴は、 1.主な比較対象はレッスン料であり安ければ安いほど喜ぶ傾向がある。 2.テキストが無料か有料かも重要な比較対象で何でもタダを喜ぶ傾向がある。 3.比較対象の教室は大体4~5校に偏っており、特定の教室に誘導する表現が多い。一部のスカイプ教室が比較 サイトを作っていそうな、やらせを簡単に想像させるに十分である。上記サイトの一つは、比較の対象教室を 40校前後掲載して、その比較サイト上に数校の教室の広告を掲載し、さらに広告募集続けている。本来教室 を評価するサイトは、教室からの圧力や影響を排除するために金銭的関係を遮断すべきである。したがって、 この比較サイトの比較対象は、レッスン料が安いの高いの、入学金の有無だけと言っても過言ではない。この 比較サイトの目的は、他の教室を適当に比較して、自らは銭(広告代金)をせしめるという卑しき根性が垣間 見える。多くの閲覧者が求めている、どの教室が受講者の中国語習得の為にどのような指導方法をとっている のか、習得の為の学習方法は何なのか?そのために、講師に対してどのような教育をしているのか等、学習に 正面から向き合った比較情報の提供がまったくなく、真に、閲覧者に中国語学習に便宜を与えるという純粋な 気持ちをもった比較サイトではないことが明確に良くわかる。他をだしにして自らは銭を儲けるという、昔か ら出版業界には存在している、悪銭儲けの手法の一つであることを思い起こさせる。 4.比較対象として老師もその一つであるが、学歴がどうの、美人で若いとか、日本語検定試験何級合格であると か、教師の数が多いとか、他に威をかりるばかりか、中国語の習得とは関係のない愚言で自らを自慢げに語る ばかりである。本来中国語学習教室の誇るべきことは、如何に受講者が中国語を習得したか、あるいは習得す るにはどのように指導するべきかなどであり、これらのことを一切触れないのが上記比較サイトの最も特筆す べき特徴である。比較されている教室も中国語学習者がもっとも知りたい本質的な、どのように中国語を教え て、如何に上達させることができる教師なのかの説明が一切ないのも突出した特徴である。 5.さらに、これら比較サイトが重要な事柄を書いていないことを列記すると ① 比較サイトを書いた筆責者は誰であるか?書いていない。 ② どのような手法で比較したか述べていない。 ③ 比較対象の学校サイトについての説明をしていない。 ④ 習得するための学習方法についての比較をしていない。 ⑤ 中国語学習の具体的な指導要点の比較をしていない。 ⑥ 中国語学習で習得する為にしてはいけないことについて比較をしていない。 これらの比較サイトは、まさに「貧すれば鈍する」を絵に書いたような内容です。 貧が学習方法を制するレッスンは、受講者に鈍しか生まないのです。中国語を習得したいと願っている方は、漢字を知っている日本人に向いた正しい学習方法で学んでください。 ホームページは、誰からも咎められることはなくやりたい放題のようです。良識ある学習者はそれを見抜き、受講者の中国語習得を目的とした正しい学習法を実践しているスカイプ教室を見つけ出して欲しいものです。 |